「ふっ、アイス仲間って。もっとお洒落な名前にしてよ。」


「いや、だって夜の友達っつーと、なんかヤバそうだし。」


そんな少し慌てた様子のバニラを見ていると、今この時間だけは学校のことなんてどうでもよく思えてきた。

バニラが、私の気持ちを受け止めてくれる人が、ここにいる。

それだけで私は、昨日より少し強くなれそうな、そんな気がした。



「アイス、ありがとう。あと……話も聞いてくれて。」


「ん。俺、いつでもここにいるから。」


そう言って別れて、彼女が家に着いた頃にはもう二時を回っていた。


泣き疲れていたからだろうか。


その日は随分と久しぶりに、自然な眠気とともに意識を失った。