「本当にいいの。」

私は笑顔を見せると、ほのさんに背中を向けた。

いいんだ、これで。

「あの、つき様。」

「ここで待っててね、ほのさん。」

私は急いで外に出ると、走ってるか様のいる神殿に向かった。


もしかしたら、バタバタという音がしたかもしれない。

「何事だ?」

神殿に入る前に、るか様に感づかれてしまった。

「るか様。」

はぁはぁと、息切れがする。

「そなたは、いつでもやってくるな。」

るか様は、私の方を向いて、手を差し出した。

横に座れと言う事だ。

「失礼します。」

私は、るか様の横に座った。


「それで今回は、どんな要件だ?」

「ほのさんの事です。」

「ほのの事?」

るか様は、顔をしかめた。