このまま二人が、どうなってもいい。

そんな事まで、思ってしまった。


私が大人しく部屋に戻っていると、しばらくしてほのさんが戻って来た。

「どう?上手くいったでしょう?」

「つき様……」

するとほのさんは、ワーッと泣き出してしまった。

「どうしたの?ほのさん。」

「申し訳ありません。つき様という奥方様がいるのに、私は自分の気持ちを伝えてしまいました。」

私は、ほのさんの背中を摩った。

「いいのよ。私が言った方がいいって、背中を押したんだから。」

「つき様、なんてお心が広い方なんでしょう。」

感激しているほのさんを前に、私は思ってしまった。


このまま、るか様とほのさんが上手くいけばいいって……

そうすれば、私は心おきなく、ここを去れるのにって……