いた。

また外に向かって、祈っている。


「つき様、やっぱり私はいいです。」

「ここまで来て、何を言っているの。」

「だって、るか様のお祈りを、邪魔するような気がして。」

「大丈夫よ。祈る時間なんて、いくらでもあるんだから。」

そして私は、ほのさんの背中を押した。


「きゃっ!」

ほのさんの悲鳴に、るか様が振り向く。

「すみません、るか様。」

「いいや、構わぬ。ほのがここに来るとは、珍しいな。」

「はい。」

取り敢えずほのさんは、るか様の隣に座った。

「どうしたのだ?何か急用か?」

「いいえ!そんな大事ではないのです。」

「では、どうして来た?」

「それは……」