「私ね。るか様になら、抱かれてもいいと思っているの。」

「それは、好きだからですか?」

「分からない。」

なのにどうして、あの時、抱いていいのかと聞かれて、頷いたのだろう。


するとほのさんは、ふふふと笑った。

「もうつき様も、るか様に心が向いているではないですか。」

「えっ?」

「惚れているという事です。」

私がるか様に惚れている?

本当に?

「後はつき様が、るか様の胸の中に、飛び込むだけですよ。」

よく見ると、ほのさんは泣いていた。

「ほのさん?」

「すみません。お二人は夫婦なんだから、想い合っているのは当然なのに。」

るか様を好きなほのさんは、私とるか様が想い合っているのが、悲しいんだ。

複雑な気持ち。

「ほのさん。私、るか様にまだ惚れていないと思う。」

「つき様……」

「だから、るか様も私を抱いてくれないのね。」