「つき。」

るか様は、私を座らせ、その場に押し倒した。

「今直ぐ、そなたを抱きたい。」

カァーッと、顔が熱くなる。

「いいか。」

私は、小さく頷いた。


そうよ。

夫婦なのに、初夜しか抱かれていないなんて、おかしいのよ。

るか様は、私の旦那様だもの。

でも、どうしよう。

こんなところで、裸になるって恥ずかしい。

そして私が、真一文字に口を閉じた時だ。


「やはり、止めておこう。」

るか様が、私から離れた。

「えっ……」

私はるか様を見た。

「そなたは、苦しい顔をしているではないか。」

「いや……」

「いいのだ。無理やり、抱きたくはない。」

そしてるか様は、いつものように、私に背中を向ける。