「俺は、したいけどね。つきと結婚。」

ドキンと鳴った。

はやても、同じ気持ちでいてくれた。

「つきは、織田家の娘だよ?結婚相手は、同じ豪族の人じゃない?」

「そんなの関係ない。織田の殿様に、つきとの結婚を認めて貰うまで、俺頑張るよ。」

胸がジーンとした。

ああ、今直ぐはやての胸の中に、飛び込みたい。


私は、空を見上げた。

夕陽が山の中に沈んでいく一方で、薄暗い月が昇っている。

私の名前は、あの月が由来だって聞いている。


「今日は、満月だな。」

知らない内に、お父様が隣に立っていた。

「はやては、いい若者だね。おまえの相手には、持って来いの男だよ。」

「お父さん。」

私の胸の中には、幸せが溢れていた。

これで、日照りも終わればいいのに。

村の人々、皆、そう思っていた。