「私の事、許してくれたのですか?」

「許すとは、言っていない。」

「だったら、どうして私をここに?」

「そなたに死なれたら、困るんだ。」

その表情は、本当に困った様子だった。


「……私がいなくても、ほのさんがいるじゃないですか。」

「妬いているのか?」

「はあ?」

るか様が、クスッと笑う。

「ほのには、好いた男がいる。妬くでない。」

その好いた人って言うのが、あなたですよ、あなた。

まだ人間の男に恋していると思っているのなら、間違いですよ。


「でも、私の気持ちは本当です。ここにいても、役に立たないのなら、死んでもいいです。」

するとるか様は、じーっと私を見つめた。

「役に立つとは、どういう事だ。」

「知っているでしょう!日照りを直す事です!」

私ははぁはぁと、息を切らした。

ここ数日、この話しかしていない。