「我は、水の神で、雨の神ではない。」

「そんな~。」

いや、がっかりしたら、るか様も困る!

「じゃあ、お願いします。」

「ああ。」

るか様の微笑み、初めて見る気がする。


「では、私はお仕事の邪魔になるので、行きますね。」

するとるか様は、私を抱き寄せた。

「もう少しおってもよかろう。」

「ええ!?」

急にるか様の顔が、近くにくる。

もしかして、口付け?

ああ~!頭がぐるぐる回る!

「なんだ、我を好きだと言ったのは、嘘か。」

はっ!また拗ねて雨を降らせないって言ったら、どうしよう!

「嘘では、ありません。」

村を救ってくれるのだったら、大好きになる。

「では、よろしい。後は好きに過ごせ。」

「……はい。」