「私は?私は、その見返りにならないのですか?」

るか様は、じーっと私を見る。

「おまえが?」

「私は、村人の為に、人間の人生を終わらせたんです。それで、るか様の妻になれたのでしょう?だったら、るか様にとって、有意義なはず。」

るか様は、細い目で私を見る。

「おまえは、私に心があるか?」

「えっ?」

「他の男を好いていたクセに、我に心などないだろう。」

「それはっ!」


そうだけど。

はやての事をすぐに忘れて、るか様を想えだなんて。

ううん。

結婚したんだもの。

るか様は、私の旦那様だもの。

これからは、るか様だけを、思わなきゃ。


「……これからゆっくりと、夫婦になっていけば。」

「今までの妻も、そう言っていた。」

胸が締め付けられた。