華に浪漫~夜伽のはずが溺愛されています~【完結】


「考え?」
「そうだ。とにかくつばきは今日俺の部屋で眠ってくれ」

京はつばきから体を離すと、そのまま手を引きつばきを連れて部屋を出た
宗一郎も二人の後に続く。
階段を下りて、京の寝室へ向かってる最中、京のいう考えというのは何なのだろうと思った。みのり相手にはどうすることも出来ないのだ。兄である宗一郎が制御出来ないのだから当然だろう。つばきや京では不可能なのである。

憂鬱になりながら京の寝室へ行くとみのりが京のベッドの中に入ってスヤスヤと眠っている。宗一郎が苦笑した。

「みのりを抱えて客室へ行きます」
「いいえ、どうせ起きたら暴れるでしょうからここでいいのです」
「いいのですか?だって…」
「もちろん俺は一緒に寝るようなことはしないのでご安心を。宗一郎さんも睡眠時間が削られて大変でしょうからもう戻っていただいても大丈夫ですよ」
「でも…みのりが、」

心配する宗一郎をよそに京は大丈夫だと再度伝えた。
スヤスヤと気持ちよさそうに眠るにみのりを一瞥した後、「では何かあればすぐに呼んでください」と言って宗一郎は出ていった。