「…どうしましょう」
「今夜はしょうがない。いい加減泣き止むんだ」
「私も一緒に寝る!それから私は絶対に認めない!どうして京様は私がいるというのに…結婚なんて…うわああん」
「……みのり様、」
「みのりいい加減にしろ。つばきに失礼だ。彼女は俺が選んだ女性だぞ。お前も親離れしろ、俺をいつまでも保護者のように思うな」
「思ったことなんかなあああい!!」

つばきは完全にみのりに敵意を持たれているようだ。京にとってみのりは妹のような存在だ。だから京は全くみのりを相手にしていない。
その温度差がこのカオスな状態を作っているようだ。
とりあえずの応急処置としてみのりが泣き止むことを優先させるべく京の寝室にみのりの布団を持ってきて三人で眠るということになった。
そうしないと永遠に眠れないからだ。

「京様…」
「すまないな、みのりの言うことは無視してくれ。子供なんだ、みのりは」
「もちろん私は全く気にしておりませんが…みのり様は…」
「何だ?」

みのりが“つばきと京が一緒に寝ることが嫌”と言ってきかないのでつばきも京とは離れて眠ることになったのだが…みのりは泣き疲れたのか自分が京の部屋で眠ることが出来ると知ってすぐに布団の中でスヤスヤと寝息を立てていた。
みのりの隣に布団を敷いて眠ることになった。