他に怪我がないのか見ているようだった。
大丈夫ですと何度も連呼しても京はそれを無視してつばきの体を調べる。
あざがないか、他に怪我はないか、険しい表情の京につばきも不安げな顔で京様と呼ぶ。
「本当に怪我はここだけか」
「本当です。躓いてしまって。ですが本当に大丈夫です。出血もすぐに止まっていたようですし、着物にも血はついていなかったので」
「着物なんてどうだっていいんだ。お前の怪我の方が大事だ。すぐに手当てしなかったのか」
「出かけていたので…帰宅してからになってしまいまして」
徐々に語尾が小さくなっていくのを自身でも自覚しながら、心配そうに隅々まで傷の有無を確認する京に少し過保護ではと思っていた。
「もう…大丈夫なのですが、京様少し…心配性…?な気が…」
京の動きがぴたりと止まった。
「その通りだな。お前のことになるといつもこうだ」
「え…それは、」
「そのままの意味だ。つばきのことになるといつもの自分ではなくなる。でもそんな自分も嫌いじゃないんだ」
京はそう言ってつばきの怪我をしていない方のふくらはぎに触れるとそのまま膝にキスをした。小さな声を漏らしたのも束の間、既に乱れている浴衣から覗く肌に唇を這わせる。
「ま…っ、待ってくだ、さい…」
「もうつばきの体に他に怪我はないことはわかったのだから待たなくていいだろう」
京は唇を太ももの内側に移動するとつばきのそこが小刻みに痙攣する。
唇から漏れ出る吐息も震えていた。
「はぁ、あ…っ…ぅ、」
上半身を起こしているのが辛くなると身を任せるようにして背をベッドに預けた。
浴衣の帯が外され、浴衣が肩を滑り落ち乱れた体のまま目を閉じた。
京に愛されていると実感する瞬間は何度もあった。
今もそうだ。こうやって長時間丁寧につばきに触れる。
でもたまにそれが意地悪に感じるときも同じくらいあるのだ。
「もうっ…、や、…はぁっ…」
「嫌には見えないのだが、」
足の指までピンと張り、ビクンと大きく体を反らせるとようやく京がつばきの腰を引き寄せる。
嗜虐的な視線を向けてくる京に焦点の合わない目を何とか向けると京の唇が弧を描く。
「愛している」
そう囁くとつばきもうんと深く頷いた。
大丈夫ですと何度も連呼しても京はそれを無視してつばきの体を調べる。
あざがないか、他に怪我はないか、険しい表情の京につばきも不安げな顔で京様と呼ぶ。
「本当に怪我はここだけか」
「本当です。躓いてしまって。ですが本当に大丈夫です。出血もすぐに止まっていたようですし、着物にも血はついていなかったので」
「着物なんてどうだっていいんだ。お前の怪我の方が大事だ。すぐに手当てしなかったのか」
「出かけていたので…帰宅してからになってしまいまして」
徐々に語尾が小さくなっていくのを自身でも自覚しながら、心配そうに隅々まで傷の有無を確認する京に少し過保護ではと思っていた。
「もう…大丈夫なのですが、京様少し…心配性…?な気が…」
京の動きがぴたりと止まった。
「その通りだな。お前のことになるといつもこうだ」
「え…それは、」
「そのままの意味だ。つばきのことになるといつもの自分ではなくなる。でもそんな自分も嫌いじゃないんだ」
京はそう言ってつばきの怪我をしていない方のふくらはぎに触れるとそのまま膝にキスをした。小さな声を漏らしたのも束の間、既に乱れている浴衣から覗く肌に唇を這わせる。
「ま…っ、待ってくだ、さい…」
「もうつばきの体に他に怪我はないことはわかったのだから待たなくていいだろう」
京は唇を太ももの内側に移動するとつばきのそこが小刻みに痙攣する。
唇から漏れ出る吐息も震えていた。
「はぁ、あ…っ…ぅ、」
上半身を起こしているのが辛くなると身を任せるようにして背をベッドに預けた。
浴衣の帯が外され、浴衣が肩を滑り落ち乱れた体のまま目を閉じた。
京に愛されていると実感する瞬間は何度もあった。
今もそうだ。こうやって長時間丁寧につばきに触れる。
でもたまにそれが意地悪に感じるときも同じくらいあるのだ。
「もうっ…、や、…はぁっ…」
「嫌には見えないのだが、」
足の指までピンと張り、ビクンと大きく体を反らせるとようやく京がつばきの腰を引き寄せる。
嗜虐的な視線を向けてくる京に焦点の合わない目を何とか向けると京の唇が弧を描く。
「愛している」
そう囁くとつばきもうんと深く頷いた。