単純だけど、私も本がすきになった。

勧めてもらって、私も勧めて、共通の話題がほしくて読んでたところもあったな、といまは思う。





家に帰っても彼のことで頭がいっぱいで、なにもしていないときも考えていて、眠るときは、はやく明日がきてほしいなあって、授業中は、はやく放課後にならないかなあって。

ずっと考えていたほど、すきになっていた。



"好きなひとができるとその人のことばっかり考えちゃうよね"と言っていた友達の気持ちが理解できた。





帰りはいっしょに帰った。案外家が近いことを知って、彼はいつもわたしを送ってくれた。

いっしょに仕事をしていっしょに帰って、初めは放課後だけだったけれど、だんだん話す機会が増えていった。