「そんなに想ってくれてたのに傷つけてごめん、すきになれなくてごめん……」
「私だってすきじゃないの、わかってて付き合ってたんだからそこはおあいこだよ」




優陽くんは私を好きだって思い込むことで、私に依存することで、逃げていた。

私は彼を束縛して、依存することで逃げていた。


傷つけあった、一年間だった。



楽しい雰囲気じゃないし、重たい雰囲気だけど、最後くらいはわらった顔を見たいし、わたしも笑って終わりたい。





「いまはまだ無理だけど、友達としてすきになりたいな。そしたらまた話そうよ」
「うん」

「私たちに恋人ができたら、この苦しかったことも笑い話になるよ。そうなったらまたわらおう、いっしょに」
「うん」




子供の私たちだからこそ、未来は見えないし、いま言った日が来るなんて思えないし、来ない可能性だってあるし、その可能性のほうが高いと思う。