優陽くんは私を傷つけたくない、傷つけると思っているから納得してくれないだけなのかもしれないけれど、そんなこと考えなくていい。

賢いんだからもっとずるくなってほしいと思う。私だけずっとずっとずるくて、優陽くんはいつも優しかったからよけいに苦しかった。





「すきだから取られたくない、わたしだけ見ていてほしい、他の女の子なんて見ないでほしい、一番がいい、縛ることでしか自分のものにできない……」
「はぁ……っ」

「優陽くんがすきなのに嫌い、他の女の子に笑いかける優陽くんが大嫌い……でも……っ自分がもっと嫌い、これ以上嫌いになりたくない」





自分勝手な私が言えることじゃないし、自己中な私が言えることじゃないけれど、このままじゃふたりともダメな方向に向かっていくし、壊れていく。

関係も、わたしたちの心も破壊されていくだろう。