朝はむかえにきてくれた、

お昼はたまにいっしょに食べた、

誰もいない図書室でこっそり手を重ねた。




帰りもいっしょなのに、すこし経てば会いたくなって、付き合う前と同じように、たくさん通話した。

かならず、「すきだよ」って言ってくれた。わたしも照れていたけれど、電話の向こうで照れている彼を想像して、また照れた。



毎日わらっていて、ずっと続いてほしいと願う幸せを噛みしめていた。







違和感に気づき始めたのはいつからだろう。

不安を感じるようになったのはいつからだろう。

距離が離れていることに気づいたのはいつからだろう。





すれ違いが増えて、ケンカが増えて、それなのに、笑顔が減って、会話が減って、通話の数が減った。