優陽くんの言動に一喜一憂している自分がいて、ちょっとしたことで不安になって、ちょっとしたことでうれしくなって。


花火大会の日、「好きかも」って言われたときはありえないくらいはしゃいで、喜んで、幸せすぎて涙が溢れて。

抱きすくめられたときの腕、優陽くんの匂い、重なった視線、弧を描いたふたりの口はずっと忘れられないだろう。




すきな人からのすきは喜びが溢れて、想ってるだけだと思っていたのに彼もわたしのことを想っていた。

その喜びを私は知らなくて、はじめて知った気持ちだった。




幸せ以外の言葉は私の中に備わっていなくて、笑って、泣いて、喜ぶことしかできなかった。




「付き合おっか」


友達から恋人に変わった。