だけど、わたしはわがままだから、いっしょに話せるだけで満足が、"付き合いたい"に変わっていって、友達に脈アリだよ、って言われたときは自惚れて、すこしだけ期待した。


わたしのことすきだったらいいな、って。



ちょっとだけ苦しくなることもあっていままではわからなかった嫉妬心というものが私の中に芽生えた。

優陽くんと過ごすとはじめてが多くて、私にはまだわからない感情もたくさんあって。




幸せでちょっと苦しかった。











「紫苑、祭り行く予定ある?」
「うーん、行きたいなとは思ってたけど……」

「じゃあ、俺と行かない?」
「え?」

「誰かと行く予定あった?」
「な、ないけど……!私でいいの?せっかくのお祭りなのに……」

「俺は紫苑と行きたい」
「っ……」