俺は真由香の方に身体を向けて、ギュッと真由香を抱きしめた。

真由香は背伸びをして俺にキスをした。

俺も堪らず真由香の唇を激しく求めた。
背伸びしていた真由香は、俺の激しいキスに身体から力が抜けてのけぞった。

俺は真由香の腰を支えて、のけぞった真由香の首筋に唇を押し当てた。

「きゃっ、大我くすぐったいよ」

「あっ、ごめん」

「もう、大我ったら真面目なんだから」

真由香はそう言いながら、俺の手を自分の胸に触れさせた。

「大我」

俺は思いっきり自分の気持ちにブレーキをかけた。

このままだと真由香を抱いてしまう。

俺は真由香の胸に触れている自分の手をそっと下ろした。

「真由香、もう病院へ戻る時間だ」

「いや、病院には戻りたくない」

真由香は目に涙を溢れさせて訴えた。

「真由香、聞いて、真由香はもう俺の妻だ、手術を受けて健康を取り戻して、俺の子供を産んでくれ、これから永い家族としての時間を過ごすために我慢しなくちゃ」

「私はここに帰ってこれる?」