大我先生は躊躇していた。

私は自分から大我先生の唇にキスをした。

俺は真由香にキスをされて、我慢していた気持ちが溢れ出した。

真由香の唇を何度も何度も求めた。

真由香は俺に「大我、私のこと好き?」と聞いてきた。

俺は自分の気持ちを誤魔化すことが出来ずに素直に答えた。

「真由香が好きだ」

「本当?」

「本当だ」

「私も大我が大好きよ」

「俺は真由香を一生離さないがそれでもいいか」

「うん」

真由香は俺の首に手を回し、抱きついてきた。

正直言って真由香を受け入れることに自信がない。

真由香を信じることに恐怖さえ感じる。

だが、このまま真由香を手放すことは出来ない。

そんなことを考えていると、真由香が俺を質問攻めしてきた。

「内科医局の廊下で話していたのは誰?」

俺は友紀のことだとすぐに分かった。

「友紀のことかな、同期だよ」

「大我は恋人でもない人の名前を呼び捨てするんだ」

俺は真由香の言っていることを理解出来ずにいた。