「それは……不断の契りを交わしたからよ。誓約の首輪で」

そう言って竜王は、首に巻いた赤い透明の首輪を、私に示した。

「なるほど……誓約は形で……か……ならば……人間よ……」

再びソラに眼を向ける。

決心した。

「私と……不断の契りとやらを結べ……」

ソラは、私の孤独を認めてくれた。その理解者を、失いたくない。孤独と理解。このふたが、不思議と心の中で混ざり合った。

「わかった。でも、本当にいいんだな? 誓約の解き方は、俺にもわからないんだ」

「もとより……覚悟の上……」

ソラが宙に手をかざすと、竜王が着けているものと同じ青い透明の首輪が出現した。

首輪は、まるで質量を持たない物のようにふわりと、私の身体に溶け消えた。

不思議な力が漲ってくる。

竜王の炎で瀕死に陥っていたはずの、身体が、動く。

私は立ち上がり――そこで、ぐうんと世界が拡大した。

気が付けば私は、人間の雌になっていた。

竜王と同じような姿だ。髪の色は、元の体毛と同じ銀色だが、細くさらさらとしている。胸の出っ張りは、竜王よりもささやか、というか、ほんのり膨らんでいる程度だった。それにしても体毛の少ない身体だ。少しばかり落ち着かない。

「ソラ」

呼びかけてみると、声も変わっていることに気が付いた。そして当の呼びかけた相手、ソラは、しばらく私の身体を血走った眼で見つめた後、