「んん……なんかまだあの心地よい感覚が残ってる……肌が敏感になってて、胸の先が……」

「それはもういいから! 早くシャワー浴びて!」

俺はリュカをシャワールームに追いやると、薪を手に取った。



《分解》……《合成》……《構築》……。



俺はできるだけ《分解》に時間をかけて、肌触りの良いパジャマを仕上げてやった。シャワールームから漂ってくる石鹸の香りが、なんだか不思議と色っぽく感じる。いかんいかん、平常心平常心。

「ソラ、ちょっと来て!」

何かあったのだろうか。俺はソファーから起き上がって、シャワールームに向かった。

「どうした?」

その瞬間、カーテンがばっと開いた。

「このセッケンっての、すごいね!」

目に飛び込んできたリュカの肢体は、石鹸の泡に覆われている。しかしそれもところどころ肌が見えていて、胸の先からぽたり、鼠径部をするり、と泡がこぼれて――。

「そうだな! すごい! すごいな! マジですごい!」

俺はばっとカーテンを閉めた。うむ、すごかった。

「ここにバスタオル置いておくから、それで身体を拭いてくれ。それから、パジャマを作っておいたから、それを着るんだ」

「ぱじゃま?」

「人間は、夜になると服を着替えるんだ」

といっても、最近まで俺は着た切り雀だった。ルームウェアを作ったのは最近のことだ。

「これを着ればいいの、ソラ?」