「森について知りたいんだ」

ここから出るためにも、知らなければならないことは山ほどある。片言ながら、なんとか会話できるようになったミュウから、これだけのことを聞き出した。

まずは、ここにSSランクを超える四体の魔物が存在しているということ事実だ。

「ハクゲイ! オオキイ!」

圧倒的な巨体により、存在そのものが驚異的な破壊を巻き起こす〈白鯨〉。

「フシチョウ! ビリビリ!」

嵐と雷を自在に操り、混沌とした森に空から調和をもたらす〈不死鳥〉。

「ロウオウ! カチコチ!」

己に近づく者はたとえ何であろうと、氷の刃で斬り裂く孤高の存在〈狼王〉。

「リュウオウ! メラメラ!」

理性と寛容さを持ち合わせつつも、敵対する者は容赦せず灼き尽くす暴君〈竜王〉。

森の広大さもさることながら、これら四体の存在によって、この森は脱出不可能な檻となり、同時に人間の侵入を阻んでいるということらしい。

「つまりあれだ……ここはゲームで言えば、すべてが終わった後の場所なんだな」

エンディングクリア後の、やり込み要素みたいな場所だ。超絶難易度の無限ダンジョンみたいな。

「追放するにはうってつけってわけだ」

つくづく、自分の幸運を痛感する。よくここまで生き延びたものだ。俺を追放した王も魔術師も、まさか今俺がこんなふうに悠々自適な生活をしているとは思っていないだろう。