こうして声に出してみると、心がもっと重くなる。けれども、独り言すら吐かなくなれば、言葉を忘れてしまいそうだった。みぞおちが凍りついたような感覚が続いている。それがじくじくと痛む。黒く濡れた洞窟の壁が、あまりにも冷たく見える――この洞窟で得られる安堵と引き換えに、この苦しみは必ずやってくるのだ。

俺はなぜか、クレーンゲームで取ったぬいぐるみのことを思い浮かべていた。あの柔らかさを思い出す。現実はといえば、毛皮を一枚挟んでいるとはいえ、この冷たい岩床に横たわっているのだ。

俺はいつの間にか眠りに落ちていた。

翌日。

食料が残り少なくなってきたので、俺は狩りのために洞窟の外へ出た。

ガサガサいう魔物たちの蠢きも、今では俺に獲物の場所を教えてくれるサインになっている。

しかしレベルが上がった今でも、油断は禁物だ。俺は物陰に身を潜めながら、慎重に探索を開始した。

「……ん?」

魔物たちの激しい足音。複数のものだ。俺は向こうに気づかれないように、足音のする方へ向かった。

木々の間を飛び交う、二メートルほどの魔物たち。