外れスキルでSSSランク魔境を生き抜いたら、世界最強の錬金術師になっていた~快適拠点をつくって仲間と楽しい異世界ライフ~

「しかし、不思議なものですわね。竜王と狼王はどうしてそのような姿に?」

「それは、私たちがソラと不義の契りを交わしたからよ」

リュカの言葉を聞くと、不死鳥は泉の中で身震いした。

「それならわたくしも是非! その不義の契りとやらを! この森で、ここまで深いお考えを持った方に出会ったことはございませんもの! 兄貴と呼ばせてくださいまし!」

「いや……兄貴はちょっと」

そう言いながらも、俺は誓約の首輪を生成した。不死鳥が黄色い首輪にくちばしを通そうとすると、溶け入るように吸い込まれた。

「兄貴がダメなら、お兄様ですわ。ね、お兄様」

可憐な声でそう言ったのは、小柄な幼児体型の少女だった。きらめく金髪が――。

「なにをぼうっとみとれてるの!」

リュカに脇を肘で突かれた。

「お兄様になら……いくら見られてもわたくし、かまいませんことよっ!」

大事なところを手で隠しながらも、不死鳥は上目遣いでそんなことを言う。フェリスが吐き捨てるように言った。

「ソラ、馬鹿にも服は必要だ」

「馬鹿とは失敬な! わたくしはこの森の頭脳と言っても差し支えなく……」

「あの~」

そこで、森を揺るがすような声が響き渡った。

「わたしも~、それ欲しい~」

「白鯨がですの? どうしてまた」

「マッサージがね~、初めての感覚でね~、すっごく気持ち良かったから~」