「う~ん」
俺たちは再び、落下範囲外へと避難する。しかし――そこも安全地帯ではない。
「わたくしを忘れてもらっては困りますわ!」
雷光が地面に突き刺さる。嵐の中に竜王の炎が波打ち、狼王の氷が周囲を乱舞する。不死鳥はその中で羽ばたきながら、攻撃をかわす――白鯨の巨体が地面を叩く。
「このままじゃ埒が明かないな……」
錬金術――俺にはこれしかない。
俺は不死鳥の雷から逃げ回りつつ、ステータスを開く。
【獄炎焦熱】
【絶対零度】
これを超える攻撃力を持ったスキルは、まだ俺にはない。そしてその両方が、白鯨には通用しなかった。
「何か、何かないのか……!?」
俺は必死にステータスをスクロールさせる。背後で竜王と狼王が戦っている。何か、何か――そうだ。
「ないものは作る、それが錬金術じゃねえか!」
コカトリスを相手にしたときに失敗した《豪力》と《阿修羅》の重ねがけ。しかし今の俺には、あのときと比べれば膨大なMPがある。頭の中で、あらゆるスキルが次々と重なりあい、それが引き起こす結果をシミュレートする――答えが出た。
「【紅蓮灼熱】と【絶対零度】……やはりこれだッ!」
《融合》
『【獄炎焦熱】と【絶対零度】を《融合》しました』
俺はこちらにゆっくりと降下してくる白鯨に向けて、剣を振り上げた。
「来いッ! 白鯨ッ!」
「う~ん」
俺たちは再び、落下範囲外へと避難する。しかし――そこも安全地帯ではない。
「わたくしを忘れてもらっては困りますわ!」
雷光が地面に突き刺さる。嵐の中に竜王の炎が波打ち、狼王の氷が周囲を乱舞する。不死鳥はその中で羽ばたきながら、攻撃をかわす――白鯨の巨体が地面を叩く。
「このままじゃ埒が明かないな……」
錬金術――俺にはこれしかない。
俺は不死鳥の雷から逃げ回りつつ、ステータスを開く。
【獄炎焦熱】
【絶対零度】
これを超える攻撃力を持ったスキルは、まだ俺にはない。そしてその両方が、白鯨には通用しなかった。
「何か、何かないのか……!?」
俺は必死にステータスをスクロールさせる。背後で竜王と狼王が戦っている。何か、何か――そうだ。
「ないものは作る、それが錬金術じゃねえか!」
コカトリスを相手にしたときに失敗した《豪力》と《阿修羅》の重ねがけ。しかし今の俺には、あのときと比べれば膨大なMPがある。頭の中で、あらゆるスキルが次々と重なりあい、それが引き起こす結果をシミュレートする――答えが出た。
「【紅蓮灼熱】と【絶対零度】……やはりこれだッ!」
《融合》
『【獄炎焦熱】と【絶対零度】を《融合》しました』
俺はこちらにゆっくりと降下してくる白鯨に向けて、剣を振り上げた。
「来いッ! 白鯨ッ!」
「う~ん」
