リュカとフェリスを相手にしてのこの自信。やはり不死鳥の背後には何かがいるに違いない。しかし俺は、言うべきことを言わなければならない。
「不死鳥、俺たちは争う必要はない! 誰も苦しまない方法があるんだ……!」
その続きを言おうとした瞬間――森全体に地響きが鳴り、木々から鳥が飛び立った。
広場が奇妙に、グググッと持ち上がる。中央の地面がひび割れて、俺たちの足下にまで達した。
「リュカ、フェリス、さがるんだ!」
信じられなかった。
驚異的な規模。
現象。
地面が、巨大な土地が宙へと浮かび上がる。
白い腹が空に大きく広がっている。飛行船とも呼べないこの規模。
やはりいたのだ。
これが――これが白鯨。
「マジ……かよ……」
こんなものと、どうやって立ち向かえば良いのか、まるで想像もつかない。白鯨の背から、木々や岩が滑り落ち、まるで大波のように泥が跳ねて、高く飛び散る。
白鯨の口が、ゆっくりと開いた。
「あ~な~た~」
「あなたにはなんとしても森に残っていただかなければならないのです、獄炎竜リンドヴルム! そうですわよね白鯨!」
「う~ん、そ~れ~は~」
「それは固有種としてのあなたの義務! 白鯨はそう言っているのですわ」
「う~ん」
「不死鳥、俺たちは争う必要はない! 誰も苦しまない方法があるんだ……!」
その続きを言おうとした瞬間――森全体に地響きが鳴り、木々から鳥が飛び立った。
広場が奇妙に、グググッと持ち上がる。中央の地面がひび割れて、俺たちの足下にまで達した。
「リュカ、フェリス、さがるんだ!」
信じられなかった。
驚異的な規模。
現象。
地面が、巨大な土地が宙へと浮かび上がる。
白い腹が空に大きく広がっている。飛行船とも呼べないこの規模。
やはりいたのだ。
これが――これが白鯨。
「マジ……かよ……」
こんなものと、どうやって立ち向かえば良いのか、まるで想像もつかない。白鯨の背から、木々や岩が滑り落ち、まるで大波のように泥が跳ねて、高く飛び散る。
白鯨の口が、ゆっくりと開いた。
「あ~な~た~」
「あなたにはなんとしても森に残っていただかなければならないのです、獄炎竜リンドヴルム! そうですわよね白鯨!」
「う~ん、そ~れ~は~」
「それは固有種としてのあなたの義務! 白鯨はそう言っているのですわ」
「う~ん」
