「まあ、どんな経緯であれ、ここに居を構えていらっしゃるということは、この辺りがソラ様の縄張りとして考えて良さそうですね。となるとここは狼王と竜王の縄張りに接していますから、おふたりからはソラ様への陣地割譲が必要と考えて良いでしょう。しかしわたくし不死鳥の縄張りとはずいぶん離れていますから、そこは互いに不干渉ということで合意を得たいところです。しかしながらわたくしの縄張りには素晴らしいムケコロの木がありまして、これがたいそう美味な実をつけるのです。飛び地にはなってしまいますが、ここを一部ソラ様の縄張りとし、代わりにレインボーフルーツの実る一角をわたくしに譲っていただければありがたく存じます。というのもムケコロの実は体力回復に大変効能があり、対してレインボーフルーツは魔力の補充に向いています。我々の性質を考えると、やはり交換した方が互いの利益になるかと」
それにしても、よく喋る奴だ。
「耳を貸さなくて良い」
フェリスが声を上げた。
「私とソラはこの森を出る!」
「ボクモ! ボクモ!」
「そうだな、お前もだな。フェリスの言うように、俺たちは迷宮を攻略してこの森から脱出したいんだ」
すると、不死鳥はぶるっと体を震わせた。
それにしても、よく喋る奴だ。
「耳を貸さなくて良い」
フェリスが声を上げた。
「私とソラはこの森を出る!」
「ボクモ! ボクモ!」
「そうだな、お前もだな。フェリスの言うように、俺たちは迷宮を攻略してこの森から脱出したいんだ」
すると、不死鳥はぶるっと体を震わせた。