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学校帰り。この前のクレープ屋に寄ってから、この前の公園、人気のないこの前と同じ奥のほうへ進んでいった。
楡が抹茶ソースとバニラアイスのクレープ、わたしがブルーベリーソースチーズケーキ入り。
今回はわたしが払おうと意気込んでいたのに、会計中、楡はしれっとわたしの財布に400円を滑り込ませた。
「上手でしょ」
「ほめてない」
「まあまあ」
まあまあ、じゃないんだよ。ずんずん歩いていく後ろ姿を追いかけながら、不服に思っていた。
「ていうか、なんで買えたの。あのお姉さんからも、わたしみたいに、楡のことが見えてたの?」
「おー、見えるモードにした。ほら、角も羽もないべや」
「ずるいね、便利すぎ」
はは、とわらってベンチに座る。わたしも隣に座って、いきなりクレープにかぶりついた。
「……美味しい」
「全部美味いんだろうなあ、あの店のやつ」
「倒置法」
「ほめて?」
「勉強したのつかえてえらいね、って? いやだよ」
「途中まで、ほめてくれるかと期待したのに」
それきり無言になる。こんなにはっきり無言だと、このあともっていきたい話てきに、結構きついものがある。……質問攻めにしよう。


