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　「かあなあでええ‼︎帰って来たの？」
　「…え？ごめん、もう一回言って貰ってもいい…かな？耳…元で。」
　「帰って‼︎来たのなら‼︎挨拶‼︎してね‼︎」
　「…ああ、ごめん、次からは気を付けるね。」
　「それよりも歌奏。大丈夫なの？」
　「へ？」
　「……耳。」
　………その話題。
　「ああ、うん。まだ、大丈夫な方。」
　「……そう。」
　「うん。ありがと、お母さん。」

　「あ、兄ちゃん。お帰り。」
　「そこはただいま、だろ⁈ったく。」
　「まあまあ、いいじゃん。」
　「ったく…。ん、ただいま。」
　「うん、お帰り‼︎」

　バタバタと階段を駆け上がる。
　「なあ、母さん。歌奏ってさ、大丈夫なんだよな……？」
　「…まだ、ね。」
　「………そ、うか。……しっかし、あいつはよく笑うな！」
　「ねえ、本当。自分が一番辛い筈なのに。」