たとえば、あのギャロルなら「金が欲しい」という理由だった。
俗物すぎるかもしれないが、それ自体は咎められることじゃない。
実際、冒険者は実力があれば稼げる仕事だ。そういう理由で冒険者になった人たちはたくさんいる。
「だからシンディーにもそういう理由があるのかなって」
「わたしは──」
シンディーがゆっくりと語り始める。
「強くなりたかったからです」
「強く?」
「はい。少し長くなるんですが……聞いてくれますか?」
「うん」
頷いて、僕は彼女の話に耳を傾けた。
「わたしの両親は……小さい頃に盗賊に殺されてしまいました。しかもその時、盗賊が放った火のせいで村が全焼してしまい……住むところを失ったわたしは、両親の親戚に預けられる形でここ──ミースネに来たんです」
「そうだったんだね。ごめん。言いにくいことだったかな?」
俗物すぎるかもしれないが、それ自体は咎められることじゃない。
実際、冒険者は実力があれば稼げる仕事だ。そういう理由で冒険者になった人たちはたくさんいる。
「だからシンディーにもそういう理由があるのかなって」
「わたしは──」
シンディーがゆっくりと語り始める。
「強くなりたかったからです」
「強く?」
「はい。少し長くなるんですが……聞いてくれますか?」
「うん」
頷いて、僕は彼女の話に耳を傾けた。
「わたしの両親は……小さい頃に盗賊に殺されてしまいました。しかもその時、盗賊が放った火のせいで村が全焼してしまい……住むところを失ったわたしは、両親の親戚に預けられる形でここ──ミースネに来たんです」
「そうだったんだね。ごめん。言いにくいことだったかな?」
