「そ、そんなことないよ！　それに……キレイだ。恥ずかしがる必要なんてないと思う」
「ほんとですか？　えへへ、フィルさんにそんなこと言われたら嬉しいです。ありがとうございます！」
　とシンディーが笑顔になる。
　実際、彼女の体は美しかった。バスタオルを巻いていても、それはちゃんと分かる。
　でも今はそんなことが問題なわけではない。
「と、というか、シンディーがなんでここに!?」
「は、はい！　わたし、フィルさんに恩返ししようと思いまして！」
　シンディーが恥ずかしさを誤魔化すように、元気に振る舞った。
「恩返し？　それなら別にいいって言ったじゃないか。それに恩返しと今のこの状況がどう繋がるの!?」
「わ、わたしだって、最初はこんなことをするつもりじゃなかったんです。最初はマッサージでもしてあげようと思っていましたが──」
　とシンディーが説明を始める。