追放冒険者の魔剣無双~ボロボロの剣は最強の魔剣でした~

『うむ。どうして隠す必要があるのかと思わんでもないが──妾が喋れば、周りが五月蝿くなるからのお。仕方ないのじゃ。それにしても先ほどの男……』
 とベルは考え込む素振りを見せた。
「リオネルさんがどうしたの?」
『いや、妾の気のせいじゃろう。すまぬ。気にしないでくれ』
「……? 分かったよ」
 なんだろう……なんか気になることでもあったのかな?
 でもなんにせよ、ベルが「気にしないでくれ」と言った以上、僕がどうこう追及する必要はないだろう。
 それに──今の僕はそんなことが気にならないくらい、晴れやかな気分だった。
 冒険者の再登録も済んだし、シンディーみたいな可愛い女の子と知り合いになれた。
 これからこの街で始まる新たな生活に、僕は胸を弾ませるのであった。


「夜だけど、街中はまだ活気があるね」
 ギルドを去ってから夜の街並みを歩いていると、屋台が並んでいるのが目に入った。