追放冒険者の魔剣無双~ボロボロの剣は最強の魔剣でした~

「ふふっ、そうやって素直じゃないところも可愛いです!」
 だけどシンディーはそれを意に介していなかった。
『フィ、フィル……そやつは恐ろしい。まさか初対面の人間にあんなことをしてくるとは……』
「ベルは人間じゃないでしょ」
 そもそも猫でもない。
「でもそんなにシンディーを怖がるだなんて、ベルも可愛いところがあるんだね?」
『う、うむ……よく分からぬが、そやつのことは苦手じゃ。本能がそやつを拒否しておる……』
 ベルは僕の右肩に飛び乗って、ブルブルと震えていた。
 ちょっと反応が過剰すぎない!?
 そんなに嫌がらなくてもいいのに……。
「うぅ……ベルちゃん。でもいつかきっと仲良くしてみせますからね!」
 とシンディーは拳をぎゅっと握って、やる気を滾(みなぎ)らせていた。
「と、とにかく早くミースネに戻ろう。もう試験は終わったんだし……これ以上ここにいて、また魔物に襲われちゃ面倒だから」