「そ、そうだな。変なこと言ってすまなかった。許してくれ……」
「分かればいいんだ。今度変なこと言ったら、お前もあのゴミみたいに追放すっぞ?」
「…………」
 ギャロルの言葉に、反論は返ってこなかった。
「よし。そうと分かれば、王都に急ごう。冒険者ってのは自由(・・)な仕事だからな。好き勝手やればいいんだ!」
 そう言って、先を歩くギャロル。

 ギャロルの言った自由と、フィルの考えている自由。
 そのふたつは似て非なるもので、この違いが彼らの破滅の原因になるのだと──この時のギャロルたちは、これっぽっちも思っていなかった。