「……っ!」
感極まった様子で、シンディーは口元を手で覆う。
せっかく涙も引っ込んだのに、また泣きそうな顔をしている。
「はい! もちろんです! それにそんなの愚問です! フィルさんが嫌と言っても、一緒にいるんですから!」
『妾も忘れるなよ』
「ベルちゃんもです!」
しかし今度は泣かなかった。
とっても魅力的で──そして僕が好きになった笑顔を、その顔に咲かせてくれたのだ。
「ありがとう。じゃあこれからもよろしく──」
「待ってください、フィルさん」
シンディーは人差し指を、ピトッと僕の口元に付ける。
「わたしもフィルさんも冒険者です。だから……こういう時、なんて言うか知っていますよね?」
「──うん」
もう心のもやもやはなくなっていた。
朝日が僕たちを照らし、それは本当の始まりを知らせているかのようだった。
僕は謳うように、こう口にする。
感極まった様子で、シンディーは口元を手で覆う。
せっかく涙も引っ込んだのに、また泣きそうな顔をしている。
「はい! もちろんです! それにそんなの愚問です! フィルさんが嫌と言っても、一緒にいるんですから!」
『妾も忘れるなよ』
「ベルちゃんもです!」
しかし今度は泣かなかった。
とっても魅力的で──そして僕が好きになった笑顔を、その顔に咲かせてくれたのだ。
「ありがとう。じゃあこれからもよろしく──」
「待ってください、フィルさん」
シンディーは人差し指を、ピトッと僕の口元に付ける。
「わたしもフィルさんも冒険者です。だから……こういう時、なんて言うか知っていますよね?」
「──うん」
もう心のもやもやはなくなっていた。
朝日が僕たちを照らし、それは本当の始まりを知らせているかのようだった。
僕は謳うように、こう口にする。
