「はい。この街のギルドマスターが、ベルフォット教の教皇だったでしょ。その混乱を収めるため、しばらく聖騎士さんが滞在することになりました」
「そうなんだね」
　カトリナにも謝っておきたい。
　……もしかしたら僕がカトリナに手をかけようとしたことを、怒られるかもしれないが、なんとなく彼女なら許してくれそうな気がした。
「よしっ。一緒に行こうか──その前にシンディー」
「どうかしましたか？」
　僕は「コホン」と咳払いをして、気を整える。
　こんなに緊張するのは久しぶりかもしれない。
「シンディー、これからも僕と一緒にいてくれないかな？」
「え……？」
「僕ひとりじゃ、まだ魔剣は使いこなせない。だから君の力が必要なんだ。それに……」
　深呼吸をしてから、こう続ける。
「君と一緒にいると──楽しい。君ともっと一緒にいたい。だからシンディー、これからも一緒に冒険したり、一緒に笑い合おう」