「今まで君は、たったひとりで全人類の負の感情を受け止めてたんだね」
僕の言葉に、ベルは黙って耳を傾ける。
「僕は君に力を借りっぱなしだった。だからその借りを返す時だ。ねえ、ベル。君の苦労──負の感情を僕にも背負わせてよ」
「ふっ、必要なのは自信ではなく覚悟ということか。そなたらしい回答じゃ」
そう言って、大人版ベルは手招きする。
それに導かれるままに、僕は彼女の前に立った。
「良い子じゃ。ならば──負の感情に体を委ねてみせろ。戦地に戻れば、そなたはそなたでなくなっているじゃろう」
と僕の頭を撫でる大人版ベル。
こんな状況なのに、何故だか僕は安心感を覚えていた。
「それに──勝機はある。あれが力を取り戻したなら、万事上手くいくじゃろう。なあに、そう悲観することはない」
心臓が破裂しそうなくらいに鼓動する。
頭が割れるように痛い。
徐々に僕の頭を闇が覆っていった。
僕の言葉に、ベルは黙って耳を傾ける。
「僕は君に力を借りっぱなしだった。だからその借りを返す時だ。ねえ、ベル。君の苦労──負の感情を僕にも背負わせてよ」
「ふっ、必要なのは自信ではなく覚悟ということか。そなたらしい回答じゃ」
そう言って、大人版ベルは手招きする。
それに導かれるままに、僕は彼女の前に立った。
「良い子じゃ。ならば──負の感情に体を委ねてみせろ。戦地に戻れば、そなたはそなたでなくなっているじゃろう」
と僕の頭を撫でる大人版ベル。
こんな状況なのに、何故だか僕は安心感を覚えていた。
「それに──勝機はある。あれが力を取り戻したなら、万事上手くいくじゃろう。なあに、そう悲観することはない」
心臓が破裂しそうなくらいに鼓動する。
頭が割れるように痛い。
徐々に僕の頭を闇が覆っていった。
