それは想像しただけで、吐き気を催すような邪悪だ。
「ヤツに勝つ手段はある」
思考に没頭している最中にも、大人版ベルは話を続ける。
「それは、そなたが妾に体を委ねることじゃ。じゃが、そうしてしまえば全人類の負の感情がそなたにのしかかる」
「耐えてみせるさ。今までなんとかなってきたんだからね」
「今までとは比べものにならぬ。そなたが受けてきた邪念はほんの一部じゃ。それすらも、そなたは上手く扱えていないようじゃった。なのに一気に全てをその身に受ける自信があるとでも?」
大人版ベルが僕の瞳を真っ直ぐ捉える。
……ここで「自信がある」とは即答出来なかった。それが出来るほど、僕は今まで結果を出していなかったからだ。
それは負の感情と、僕との戦い。
戦いを甘く見ちゃいけない。
だが──それと同時、僕には別の思いも生まれていた。
「ヤツに勝つ手段はある」
思考に没頭している最中にも、大人版ベルは話を続ける。
「それは、そなたが妾に体を委ねることじゃ。じゃが、そうしてしまえば全人類の負の感情がそなたにのしかかる」
「耐えてみせるさ。今までなんとかなってきたんだからね」
「今までとは比べものにならぬ。そなたが受けてきた邪念はほんの一部じゃ。それすらも、そなたは上手く扱えていないようじゃった。なのに一気に全てをその身に受ける自信があるとでも?」
大人版ベルが僕の瞳を真っ直ぐ捉える。
……ここで「自信がある」とは即答出来なかった。それが出来るほど、僕は今まで結果を出していなかったからだ。
それは負の感情と、僕との戦い。
戦いを甘く見ちゃいけない。
だが──それと同時、僕には別の思いも生まれていた。
