魔剣を振るう。それに対し、彼は躱すどころか防御態勢を取ることすらしなかった。
「無駄なんだよ。戦ってみて分かった。君は魔剣の力を完全に引き出せていない。それでは私に指一本、触れることは出来ないだろう」
何度振るっても、魔剣がリオネルの体をすり抜ける。
「くそっ、くそっ、くそっ!」
だが、僕は魔剣を振るのをやめなかった。
それをすれば、戦いが終わることを意味すると分かっていたからだ。
そんな僕をリオネルは哀れみを宿した瞳で見る。
「まさか魔剣の所有者がこんなに愚かだったとは。魔剣が可哀想だ。君のような弱い人間を選んでしまうとはね」
「黙れ! 勝負はまだ終わっていない!」
「ははは、まだそんなことを言うのかい。そういえば君、さっきのギャロル君との戦いで手加減していたようだね。なら同じ言葉を返してあげよう」
リオネルが手を振り上げ──。
「無駄なんだよ。戦ってみて分かった。君は魔剣の力を完全に引き出せていない。それでは私に指一本、触れることは出来ないだろう」
何度振るっても、魔剣がリオネルの体をすり抜ける。
「くそっ、くそっ、くそっ!」
だが、僕は魔剣を振るのをやめなかった。
それをすれば、戦いが終わることを意味すると分かっていたからだ。
そんな僕をリオネルは哀れみを宿した瞳で見る。
「まさか魔剣の所有者がこんなに愚かだったとは。魔剣が可哀想だ。君のような弱い人間を選んでしまうとはね」
「黙れ! 勝負はまだ終わっていない!」
「ははは、まだそんなことを言うのかい。そういえば君、さっきのギャロル君との戦いで手加減していたようだね。なら同じ言葉を返してあげよう」
リオネルが手を振り上げ──。
