追放冒険者の魔剣無双~ボロボロの剣は最強の魔剣でした~

 しかし戦いが終わったなら、どちらか片一方が拘束されているはずである。これではどちらが勝者で敗者なのか分からない。
 この中で唯一自由なのはギャロル──そしてそのパーティーメンバーだ。
「ん? ああ。赤い方は善良な市民だな。そして聖騎士はそいつらをイジめていた。だから俺が救ってやったわけ。偉いだろ?」
 僕の問いかけに、ギャロルは面倒臭そうに答える。
「善良な市民? なにを言っているんだ。この人たちは邪教の信者で、聖騎士の人たちがそれを取り締まっていた。なにも知らないのか?」
「はっ! そんなことはどうでもいいんだよ!」
 そう言って、ギャロルは大剣を手に取る。
 彼がいつも使っている武器だ。一度振るえば彼を中心として暴風が起き、周囲のものが薙ぎ払われる。
 暴力的な彼にうってつけの剣だった。
「俺は今からお前を殺す。この女の前でな──」
「フィル、なんで来たの!?」
「カトリナ!」