僕の話に興味が出たのか、魔神は耳を傾ける気になってくれたようだ。
「まず──君は世界征服って、どういうのをイメージしているのかな?」
『この世界にいる生命体全てを殺し、妾が好き勝手することじゃ』
「なかなか物騒なことを言うね……でも誰もいない世界で好き勝手しても、それは果たして楽しいのかな? そうなったら君、ひとりだけだよ?」
『な、なら全員は殺さん! 殺すのは妾に歯向かう者のみじゃ。そうじゃ! 妾はこの世界の覇者となる!』
「でもそれって、国王とあんま変わらないんじゃないかな? 規模は違うけど……国が世界になっただけというか」
『妾がこ、国王……人間と同じじゃと?』
「うん」
 僕は首を縦に振る。