追放冒険者の魔剣無双~ボロボロの剣は最強の魔剣でした~

「はい。これで下っ端の身柄は全員拘束したと思います。隈なく探しましたが、他に信者らしき姿が見えません」
「そう……」
 部下の言葉を聞いて、カトリナは表情を曇らせる。
 そしてここに来るまでのことを思い出していた。
 ──聖騎士がベルフォット教の本部を襲撃する。
 カトリナはその具体的な日取りをフィルに伝えていなかったが、実際は彼女らがミースネに来た当日の夜だったのだ。
 そもそも聖騎士がミースネに来たとなったら、さすがにベルフォット教もなにか勘付くかもしれない。
 ゆえに作戦の決行はすぐであるべきだった。
(名目はフィルが邪竜に襲われた件に関しての、聞き取り調査ってことにしてたからね。それが良い隠蓑になってくれたわ)
 とカトリナは続けて思う。
 ベルフォット教の本部は、街外れの教会であった。
 しかし建物の老朽化が激しく、今はほぼ廃墟と化しているような場所である。