追放冒険者の魔剣無双~ボロボロの剣は最強の魔剣でした~

 とカトリナは元の様子に戻った。
 ここで僕は思い付く。

 ──彼女になら魔剣を任せても大丈夫じゃないかって。

 カトリナの剣筋は迷いのない、真っ直ぐなものだった。キレイだと言ったのはお世辞ではない。
 剣筋には人の性格が表れる。
 あの乱暴なギャロルの剣筋はぐちゃぐちゃだった。あそこまでいくと分かりやすい。
 彼女なら仮に魔剣の所有者に選ばれたとしても、僕みたいにならず、上手く使ってくれるかもしれない。
「ねえ、カトリナ……」
「なに?」
 首を傾げるカトリナ。
 しかし僕はここで口を噤んでしまう。

 ──まだ時期尚早かもしれない。

 なんせ彼女と会ったのは今日が初めてだ。彼女のことを理解したつもりなだけで、本当はそうじゃないかもしれない。
 それに屋台でフランクフルトを食べたり、猫用のおやつチューブを食べて楽しそうにしているベルの姿が脳裏に浮かんだ。