追放冒険者の魔剣無双~ボロボロの剣は最強の魔剣でした~

「……そんなの、いないわよ」
 ぼそっとカトリナは呟いた。
「え? なんて言ったの?」
「五月蝿い! この女タラシ!」
 聞き返してみたが、カトリナは腕を組んでぷいっと視線を逸らしてしまった。
 一体なんなんだ……。
 少し気まずい雰囲気が流れたが、
「……で、どう? もう心配してない? あたしがベルフォット教の本部に乗り込むって話を」
「えっ……どうして僕が君のことを心配しているって?」
「ギルドでのあなたの表情を見てたら分かるわ。なにか嫌な予感がする! 心配だ! ……って顔してたわよ」
「……ご名答」
 僕、そんなに表情に表れやすいのかな……。
 しかし今回戦ってみて、はっきりと確信した。
 カトリナは強い。これなら僕が心配する必要はないだろう。
 だから。
「心配なんてしてないよ。カトリナならたとえ邪竜が現れても、やられないだろうしね」
「ふんっ、よく分かってるじゃなない」