追放冒険者の魔剣無双~ボロボロの剣は最強の魔剣でした~

 僕たちは近くのベンチに隣同士で腰かけて、さっきの感想を言い合っていた。
「あなたがここまでやるとは思っていなかったわ」
 先ほどの緊張感が嘘のように、カトリナさんからは優しい雰囲気が漂っていた。
「いえ、それは僕の方こそです。正直、格の違いを感じました。僕に合わせてくれたようですけど、あなたが最初から本気できてたら、歯が立たず──」
「それ、禁止」
 彼女は話を途中で遮って、僕を指差す。
「それとは?」
「その丁寧な喋り方よ。なんだかむずむずするわ。見たところ、歳はあたしと一緒くらいでしょ? 変に(へりくだ)る必要なんてないのよ」
「な、なにを言うんですか! 僕はただの一介の冒険者。あなたとでは身分が違う……」
「ふうん、さっきの戦いの時はやけに挑戦的だったじゃない。覚えてる? 『もう僕に勝ったつもりかい?』ってあたしに言ったのは誰なのか」
「うぅ……」