だが、カトリナさんは残念そうな顔のまま首を横に振った。
「いえ──分からないわ。もちろん、あたしたちも探しているんだけどね。なんせ八百年も経っているから、その間に聖女一族の血が途絶えてしまったかもしれない。まあ引き続き調査は続けるつもりだけど……」
彼女はそう言っているものの、その表情を見る限り、どうも調査は芳しくないようだ。
やはり八百年という長い年月は、人々から色々なものを失わせてしまうらしい。
聖女だけじゃなく──ベルの記憶だって、そうだった。
「あ、あの……ベルフォット教はなにが目的なんでしょうか? そんな恐ろしい魔神を崇拝しているだなんて、意味が分かりません」
今まで黙って話を聞いていたシンディーが、そう口を開いた。
「あたしたちが考えるに──きっと彼らは魔神の力を得たいのだと思う。その力さえあれば、なんでも出来るでしょうしね」
「いえ──分からないわ。もちろん、あたしたちも探しているんだけどね。なんせ八百年も経っているから、その間に聖女一族の血が途絶えてしまったかもしれない。まあ引き続き調査は続けるつもりだけど……」
彼女はそう言っているものの、その表情を見る限り、どうも調査は芳しくないようだ。
やはり八百年という長い年月は、人々から色々なものを失わせてしまうらしい。
聖女だけじゃなく──ベルの記憶だって、そうだった。
「あ、あの……ベルフォット教はなにが目的なんでしょうか? そんな恐ろしい魔神を崇拝しているだなんて、意味が分かりません」
今まで黙って話を聞いていたシンディーが、そう口を開いた。
「あたしたちが考えるに──きっと彼らは魔神の力を得たいのだと思う。その力さえあれば、なんでも出来るでしょうしね」
