「実は僕、この街に来てまだ日が浅いんです。だからベルフォット教についても、あまり詳しくありません。でも魔神を信仰している連中で、色々と良からぬ噂もある……というのはシンディーから聞きました」
「はい! わたしが教えました!」
手を挙げて、シンディーはそう大きな声を発した。
「あなたの言った通りよ。ヤツらにはあたしたちも手をこまねいていてね。なかなか取り締まれないでいるの」
「気になったんですが……本当に魔神っていたんですか? あれは御伽噺の中だけの話じゃ?」
「いたわよ」
言葉を選びつつ探りを入れると、カトリナさんはそう即答した。
「まあ普通の人はそう思っているでしょうね。いいわ──話を聞かせてくれるがてら、教えてあげる。八百年前にあった人類と魔神の戦いについてね」
とカトリナさんはゆっくりと語り始めた。
「──八百年前、魔神はこの世界に突如として現れたわ。
「はい! わたしが教えました!」
手を挙げて、シンディーはそう大きな声を発した。
「あなたの言った通りよ。ヤツらにはあたしたちも手をこまねいていてね。なかなか取り締まれないでいるの」
「気になったんですが……本当に魔神っていたんですか? あれは御伽噺の中だけの話じゃ?」
「いたわよ」
言葉を選びつつ探りを入れると、カトリナさんはそう即答した。
「まあ普通の人はそう思っているでしょうね。いいわ──話を聞かせてくれるがてら、教えてあげる。八百年前にあった人類と魔神の戦いについてね」
とカトリナさんはゆっくりと語り始めた。
「──八百年前、魔神はこの世界に突如として現れたわ。
