(ナギサside)

<おやつタイム>のみんなは早々に帰ってしまったけど、私は教室に残っていた。
水泳部はオフシーズンだから何もすることはない。

ただ、何となくここに居るのがいいなあって思ったから。

教室の一番後ろにある私の席でポッキーを食べながら黒板を眺めている。
あそこで事件があったんだなあ。

そう思うと、やるせなくなった。


あの時、なにが起きたのかはクラスメイトづたいに聞いた。

飲み物が入った段ボールを抱えて学校に戻ってきたら、救急車が入っていた。

それを見た私はなんだか悪い予感がしたの。
女のカンは当たるじゃないけれど、良くない事態なんだなって。

様子を眺めていると、救急隊員が校舎に入っていった。

しばらくすると、運ばれてくる人物が少しだけ見えた。
その姿は春ちゃんのような気がしたんだ。

……ずっとその場に立ち尽くしていた。

 ・・・